文系の困難性と学問的信用失墜の萌芽
私はもともと所謂理系とか言われているカテゴリーの人間でしたが、妙な縁があって大学で法学を学び、一気に理系から文系に転向しました。今回は、そこでどんな躓きがあったのかについて簡単に書いてきます。
そもそも、文系の何が難しいか。
それは非常に簡単で、経験で理解できないということです。
例えば、万有引力の法則であれば、単にやってみればいい。次に落ちる保証はないかもしれませんが、まず、落ちますから。
数学もこの意味では一緒で、1は所詮1で、ここに特別な意味を読み込もうとしない。どんなに偉いとか言われている人の考えたことも、実際に、計算なり証明なりをしてみれば自分の目の前で実現できます。
※少なからず、高校位までで習うことなんてのは経験上この程度。
一方、文系は、、、、
極端に言えば、言葉ひとつとっても人によって使われているところの意味が違う。その人の人生、その背景にある歴史が分からないと、その言葉の意味が確定しない。
どんな世界でもある前提が共通知として当たり前のようにされているのは分かりますが、とりわけ文系は、その分野ごとにかなり分化していると思います。
「格率」「定言命法」「アプリオリ」・・・・文系は意味不明な言葉のオンパレードですw
しかしながら、文系の中でも比較的とっつきやすいのが刑法や経済学だと思います。私が、旧司法試験受験生のときに一番得意だったのは刑法でした。
これの理由は簡単です。
定義が明確だからです。
一方、憲法なんてもは、もう大変。
9条を見てみれば分かるでしょ。。
憲法は、自然権としての自衛権を当然の前提としている以上、専守防衛は当然許される。
そして、自衛隊は、国家を自衛するための最小限の実力であって軍隊ではない。
とか何とか。。。
完全に意味不明ですよね。
更に「立憲主義」。
これは、私流の解釈で簡単にいえば、国家権力を憲法で統制することで、個々の自由を守ろうということです。そして、これには絶え間ない国民による国家権力監視が重要であるという考え方です。
ここで問題です。
憲法9条は多くの国民にとって通常理解不能。
では、どうやって立憲主義を国民は実践してくのでしょうか?
文系って超難しいですね・・・。
今日はここまで。